2009.5.6 鳥海山 湯の台口より白沢・大股雪渓
4:00AM起床。自分には珍しい早起き。
今日のロングルートに向けて気合い十分。
昨夜400km走行で移動してきたritzも、そこそこ睡眠
をとれた様子。 ではいきますか!
5:30。前日と同じ大台野先のカーブよりハイク開始。
前後にて次々に車がやってくる。
最初は舗装路歩き。早朝の空気は気持ちよいが、
熊さんの活動的な時間帯でもあるらしいので、その
点では気持ちよくない。まあ、連日多数の人が歩い
ているルートには彼らもそうは近づかないだろう、と
いうことで鈴は置いていく。
今日は高曇り。涼しくて良い。このままで滑走開始直前に晴れて
くれるといいナ、なんて都合の良いことを考える。
昨日とは変えて宮様ルートを選択。距離の関係か、こちらをたどる人が
圧倒的に多いようだが、2カ所の急登と平坦地があってけっこう疲れる。
道路沿いの方が良くないか?
順調に八丁坂を過ぎ、貝型雪渓への急登にかかる。気温は高めで
早くも白い雪は緩みぎみ。自分はジグを切るがritzは直登。クトーも
ないのにたいしたもんだ。登行技術の差を感じる。
雪渓を渡り次いで中沢雪渓に乗る。これも横切ることも考えていた
が、先行者の後を追ってそのまま登り上げた。山頂(外輪)まで直線
で見通せるので、以前の自分なら気分が萎えていたところだが、
歩けば歩いただけ山頂が近づいてくるので気持ちを維持できた。
富士山通いの思わぬ御利益だな。あっちは、手が届くような所に
山頂が見えるのに、登れど登れど近づいてこないからなあ。
高度を上げると酒田余目平野と海岸線が見えてくる。霞んでいるのが
残念だが、高曇りのせいだけではなく、平野部は霞んでいることが多い
ように思う。
稜線近くなると積雪は薄くなり、草地が見えてくる。こういう所では雪温
が上がり、濡れザラメでシールがスリップして登りにくくなるのだが、今
日は高曇りと、そこそこ風があるためか割と楽だった。ピーク直下の
急登も無く、とても登りやすいルートであった。
外輪山の一角、行者岳。ここはピーク(2159m)よりは少し下だが、
多くの人はここで休憩して滑走するようだ。
外輪山の向こう側は一転して急崖となり、千蛇谷越しの息を飲む
ような景観が展開する。この二面性も鳥海の魅力に違いない。
中央が最高点の新山。その右は三角点のある七高山。夏冬合わせて
七高山には数回登ったが、新山は未踏。
さて、あの斜面を目指して外輪山を東へたどる。雪が切れていたので
つぼ足で歩くと、いよいよ目の前にその斜面が見え始めた。興奮大絶頂。
大股雪渓を俯瞰しながらトラバース。ここは昨日1パーティーが滑るのを
見ている。昨日のものか今日のものか、左側には4~5本のトラックが
刻まれているが右側はまっさら。思わず吸い込まれそうになるのをこら
えて進む。
そして到着しました。白沢雪渓寄りの外輪直下南東大斜面。
すぐ先がノール状になっているので、いったん下りてのぞき込み、
問題ないことを確認して登り返します。
やっぱ、最高所から一気に滑りたいでしょう!
(HQ動画あり)
ノールを越えた瞬間に視界の両端一杯に広がる超フラット1枚バーン。
フォールラインには標高差400m、遮るもの無し。
ritzはためらいもなく一気に滑り下りてしまいました。ああ、気持ち良さそう。
(古いデジカメ動画で画質が悪いのが残念)
雪質は、超のつくナイスなザラメでした。
富士山と鳥海山・岩木山だけは、大斜面にもアイスバーンにも負けないように
滑走安定性重視の板と決めていたのですが、今回はパーティーを組むので
登り重視で超軽量のARV175cm+TLTセット。いつもへたれな滑りに終始する
へなちょこ板なのですが、今日の雪は最高でした。柔らかく、それでいてパウダ
ーよりもしっかりと板を支えてくれて、あらゆる回転弧が自由自在な感じ。
振り返る。あまりの純白の輝きに滑走トラックは良く見えない。
強引に補正してみた。素晴らしき貸し切り大斜面だった。
痩せ尾根の間を抜けて大股雪渓へ。
広大な大股雪渓をトラバース。どの雪渓もまだまだ下方へ続いている
のだが、標高1700m以下は少し雪が重くなっており、外輪直下の雪質
が抜きんでている状態。
そんなわけで、それ以上は滑らず中沢雪渓までトラバースし、もう一度
登り返すことになった。ritzは最初から「登り返して楽しもう」と言っていた
が、半分冗談に受け止めていた。それを本当にやることになるとは...
しかし、この雪のコンディション。時刻も11:30とまだ十分。
これは行くしかない!
淡々と、さっきと同じ雪渓を登ります。あいかわらず風景の変化が
ゆっくりですな。
傾斜はこんな感じ。多少変化があるけど、ほとんど直登でいけました。
(ritzは全直登でしたが)
最後の稜線への登り。ヘロヘロリンになると思っていたけど、先ほどの
滑りの快感で、脳からイケナイ物質が一杯出たのか、なんなく登って
しまいました。累積標高差1900mは自己記録です。
またまた外輪をたどり、今度は手前の大股雪渓へドロップ。右側の
ノントラックを頂きました。
両端の痩せ尾根が見える分、端の見えない白沢雪渓側よりその広さを
感じられた大股雪渓。広大ななかに大きなうねりがあって、地形で遊ぶ
要素もありめちゃくちゃ楽しかった。
途中で側方片斜面に乗り上げritzを待つ。
さすが! フォールラインをはずさずかっとんでいきました。
合成のため画角が変ですが、中央が大股雪渓。右側の痩せ尾根の向こうが
最初に滑った白沢雪渓側の斜面です。
中沢雪渓もストレートなワイドバーン、一気に滑れる標高差では上をいくわけで
十分魅力的ですが、今回滑った側は滑り出しのロケーションが同じ外輪山上と
は思えない位に素晴らしいです。それなのに、滑る人は非常に少ないようです。
八丁坂も昨日とはうって変わって板の走る雪となっており、快感を維持した
まま下山することができました。
十分活動したので、明日は休養日のサイクルですが、ritzは明日が最終日。
どこへ行くかであれこれ意見を交わす。新山北壁プランも出たが、諸条件を
考えた結果見送り。今日あまりにも良かった南東面を味わい尽くすプランに
決定した。
そう、白沢雪渓源頭部のメインバーンを残しているのだ。
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